通電火災の二次災害に備えるのが感震ブレーカーの役割です。
分電盤の中を撮ってみました。
左側の大きな箱が漏電ブレーカー&アンペアブレーカー、そして左側の小さい箱達が安全ブレーカーです。
前者は漏電がある場合や想定した電流よりも大きい電流が流れると、電流を遮断します。
また後者は、個々の回路で想定した電流よりも大きい電流が流れると電流を遮断します。
安全ブレーカーの数が多いと思いませんか?
昔の家と比べると、最近の家の安全ブレーカーは、数がやたら多いんです。
昔であれば8回路くらいしかなかったと思います。
でも今は、18回路くらいある家がざらにあります。
このお宅でも、写真の通り18回路に分かれています。
予備ブレーカーが付いているので、20回路に見えるかもしれませんが・・・。
ちなみにアンペアブレーカーは50Aになっています。
建物の規模やお住まいになるご家族の人数からすると、ちょっと大きいかな?とも思います・・・。
でも最近は、大抵がこんな感じなんです。
回路数を減らす事も可能です。
建売住宅であれば、同程度の規模の建物であっても18回路はないと思うんですよね。
回路数を増やす事で、それぞれの安全ブレーカーが負担する電流が減ります。
電流が減れば、電線の負担も軽減できます。
その分電線や安全ブレーカーの寿命も延びる筈・・・。
その分、電気工事に掛かる費用は高くなります💦
反対に回路数を減らせば、安全ブレーカーが減るし分電盤も小さく出来ます。
その分、安く出来るんです。
でもブレーカーがすぐに上がったりします。
古くなると、発熱して火災に及ぶこともあります。
怖いんです。
でもコンセントや照明の利用状況や負荷等を把握しないと、効果的な回路分けは出来ません。
その分、お住まいになる方との打ち合わせは増えます。
当然、内部経費が嵩むことになるでしょ?
でも、ここを省略するのは違うと思います。
経費が嵩もうと、正しい情報を得て、電気配線に活かさなければなりません。
コストカット(ダウン)も重要ですが、危険に目を瞑るのはNGでしょ!
ご家族の安全・安心と低コストを秤にかけるのは、どうかと思います。
生命保険や火災保険の掛け金を下げようとすれば、保障内容をじっくりと確認しますよね?
安い分、保障内容がお粗末であれば別の保険を検討するのでは・・・。
でも電気工事って、その辺りの事が説明不足だったりします。
電気って見えないでしょ!
説明しても、わかりにくい事が多いんです。
それでも、ちゃんと説明する必要があると思います。
先程の分電盤は、まだ工事完了していません。
ここに感震ブレーカーを取り付けなければならないからです。
大きな地震が来ると送電線の保安点検のため一時的に停電になるケースがあるでしょ?
停電中に電気ストーブが倒れる事もありますよね?
ガスストーブや石油ストーブであれば、必ず消す筈です。
倒れたら危険でしょ!
でも電気ストーブであれば、停電中は電気が流れていません。
スイッチを切らない場合が多いんです。
また地震で電線が切れてショートする事もあります。
そのまま電気が復旧したら、火事になってしまいます。
こうした二次災害の危険も潜んでいる訳です。
通電火災の二次災害に備えるのが感震ブレーカーの役割です。
感震ブレーカーは震度5強以上の地震を加速度センサーで感知、分電盤の主幹ブレーカを強制遮断して電源をストップします
電気が止まれば、電気火災の心配はないでしょ?
なお、以下の場合に漏電ブレーカーが強制的に通電を遮断するようです。
①地震波感知後3分以内に停電した場合
地震がおさまって復電した時に遮断
②地震波感知後3分以内に停電しなかった場合
地震波感知3分後に遮断
どちらの場合も、安全が確認できたら漏電ブレーカーを戻すことが出来ます。
もし、この時に漏電ブレーカーが再遮断するようであれば、電気配線もしくは電気設備に異常があると思われます。
至急電気工事店に連絡を取ってください。
感震ブレーカーについて、もっと詳しく知りたい方は以下のページをご確認ください。
パナソニックのページとなります。
感震ブレーカーも良いですが、落雷の際に電子機器が壊れないようなブレーカーも良いですよね?