人が材料に触れたり、素足で歩いたりしたときに感じる感覚を接触感といいます。

2025.01.21

先日開催された現場見学会の際に、冷たい床の話題が出ました。

床が冷たいのはゴメンだから、床暖房を考えているとの事。

床断熱をしっかりとすれば問題ありませんよ。

色々なお話しましたが、あくまでも個々の感性による部分が多いので、こればっかりは決めつける訳にもいきません。

あとは床材による接触感ですかね。

そう言って締めましたが・・・。

人がいろいろな材料に触れたり、素足で歩いたりしたときに感じる感覚を接触感といいます。

接触感は大きく分けて次の4つからなると考えられています。

温冷感

粗滑感

硬軟感

乾湿感

温冷感は熱の伝えやすさ(熱伝導率)と密接な関係があることが知られています。


熱を伝えやすい材料は、接触した瞬間に人体から多くの熱を奪うため冷たく感じます。

反対に木材は、その内部に空隙を多く持っています。

ここに含まれる空気が熱の伝導を妨ぐため、金属やガラスと比べて、あまり冷たさを感じません。

木材特有の粗滑感や触れた時のやわらかさ(硬軟感)、無垢材表面のさらさらとした乾湿感についても温もりに繋がる事は多くの人が経験的に知っていると思われます。

同じ熱伝導率であれば、温冷感が高く、やわらかくてざらざらしている方が温かく感じる傾向にあるでしょ?

ちなみに粗滑感は、切削により中空の通導組織が切断され、表面に凹凸が現れ、複雑な表面性状を形成することで現れると考えられています。

こうした傾向を踏まえると、無垢フローリングやたたみ、絨毯が良さそうです。

いずれにしても、まだ十分に解明されているとはいえないのが現状です。

今後、この分野での研究を待ちたいところです。