発泡ウレタンって、空気を通さないというイメージがあるでしょ?

とある現場の写真を挙げてみました。

窓回りの隙間にグレーのモコモコが写っています。

モコモコは発泡ウレタン、その右に見えるのは柱です。

そして左に見えるのが窓枠となります。

ちょっとわかりにくいと思うので、アルミー樹脂複合サッシのカット模型を使って説明してみようと思います。

これがカット模型です。

赤字で『躯体』と書かれているのが柱に当たります。

窓枠の表記はありませんが、わかりますよね?

『隙間』と書かれているのが、サッシと躯体の隙間およびスペーサーです。

上写真では『樹脂枠』と書かれていますが、複合サッシの場合はここもアルミになっています。

ここ、サッシのフィンと繋がっています。

サッシのフィンは外装材内側の通気層に出ている為、直接外気に接しています。

外気温が0℃であれば、『樹脂枠』と書かれた部分も0℃近くになっている訳です。

アルミって熱伝導率が高いので、熱を良く伝えてしまいます。

でも樹脂サッシであれば、フィンも樹脂枠と書かれた部分も樹脂になっています。

樹脂ってアルミに比べれば、はるかに熱を伝えにくいんです。

だから外気温が0℃でも、0℃近くにはなりません。

それでも結露が心配です。

だから施工マニュアルを見ると、こんな事が書かれています。

『隙間には断熱材の端材を詰めたり、現場発泡断熱材等で塞ぐ』

断熱材を詰めてしまえば、冷たくなったアルミや樹脂に温かく湿った室内空気が触れなくなるでしょ?

だから結露を押さえる事が出来るんです。

でも、これだけではダメなんです。

湿った温かい空気は繊維系断熱材を透過します。

だから繊維系断熱材を利用するのであれば、その内側に防湿シートを隙間なく張る必要があります。

透湿性の低い断熱材を利用するのであれば、これを省略する事が出来ます。

弊社の標準的な窓周りの施工を挙げてみました。

上図はアルミー樹脂複合サッシの絵になっていますが、弊社では樹脂サッシを採用しています。

図中の

発泡ウレタン充填①

発泡ウレタン充填②

で隙間を埋めています。

そして

アルミテープ①

アルミテープ②

で湿った温かい空気の侵入を防いでいる訳です。

発泡ウレタンって、空気を通さないというイメージがあるでしょ?

でも現場発泡の際に意外と隙間が出来るんです。

だからアルミテープを隙間なく貼ります。

これなら完璧でしょ!

また発泡ウレタンには、ウルトの弾性ウレタンフォームを使うようにしています。

ノズル先端を隙間の奥に差し込み、充填するだけの簡単施工!

しかも弾性タイプだから一般的な発泡ウレタンと違い、力が加わっても破断する事なく動きに追従します。

大地震に際しても、気密性・断熱性を損なう心配がないんです。

建売現場を覗くと、窓回りの断熱・気密施工を省略しているケースが散見されます。

窓と躯体の隙間に何も詰めていないんです。

絶対結露していると思うんですよね・・・。