3800万戸の家が、3つの性能を満たすためのリフォームを必要としている
住宅ストックの現状です。
そもそも住宅ストックとは、既存住宅の事。
住宅市場において新築住宅と同様に流通している住宅を指します。
その総数は、約6240万戸と言われています。
うち人が居住している住宅の数は約5360万戸ですから、残りの880万戸が空き家という事になります。
6240万戸の住宅のうち、13%が現行の省エネ基準に相当する性能を有しているとの事。
また22%が平成4年基準、36%が昭和55年基準に相当する性能を有しているようです。
無断熱の家が29%って、凄いですよね・・・。
でも、これってあくまでも省エネ性の話だけなんです。 家って省エネ性が高ければ良いという訳ではありません
これにバリアフリーや耐震性を加えたのが、コレ!
バリアフリーは、高齢者や障害者が社会生活を送るうえで障壁となるものを取り除くこと。
耐震性は、100年に一度の大地震が起きた時に建物が壊れないこと。
省エネは健康・快適に暮らしてもたくさんのエネルギーを消費しないこと。
どれもが重要な性能でしょ!
ここで問題です。
6240万戸ある住宅ストック、これらを満たしている家はどのくらいあると思いますか?
ズバリ、答えを挙げます。
この3つを満たしている家って、約230万戸しかないそうです。
3つのいずれかを満たしている家は、約1700万戸。
このうちの約811万戸は、省エネ基準を満たしているので、残りの889万戸がバリアフリーもしくは耐震性を満たしている事になります。
いずれも満たしていない家が約2100万戸。
ちなみに昭和55年以前の家が約1300万戸あるそうです。
この中の約700万戸が耐震性不足だといいます。
おいおい、大丈夫なの???
近い将来、首都圏にも大地震が起こると思うんですよね・・・。
いずれにしても、この1300万戸に限っては早急に解体もしくは建て替える必要があると思います。
もちろんリフォームでも構いませんが、この3つを満たそうとすればかなりの高額リフォームになります。
建て替えの方が無難かもしれませんね・・・。
1700万戸+2100万戸=3800万戸の家が、3つの性能を満たすためのリフォームを必要としていることになります。
でも実際は、そうでもないんです。
工事内容別リフォーム実施者数と、断熱リフォームの実施率を比較したデーターです。
このアンケート結果によれば、大規模リフォームや丸ごとリフォームをした場合こそ78%と多いものの、それ以外の場合の実施率は極めて低いことがわかります。
水回りのみや設備交換のみは仕方ない気もします。
でも外装リフォームであれば、断熱リフォームをプラスする事が出来ると思うんです。
水回り+内外装に至っては、わずか25%ですよ・・・。
良い機会なのに・・・。
断熱リフォームって、それなりに費用は嵩みます。
でも、掛けた分だけ確実に帰ってくると思うんです。
医療費や電気代・ガス代の抑制に繋がりますから・・・。
ただし、ちゃんとした業者に任せた場合に限っての話です。
そうでない業者に任せれば、思ったほど快適でもないし、電気代も変わらない!なんて事も有り得ます。
しかも壁内結露で建物の寿命が縮むかもしれません。
単独で行うよりも、他の工事と一緒にやれば無駄な工事を省くことも出来ます。
是非、この機会を活かして欲しいと思います。
本当に残念です・・・。
だって、リフォームにおける断熱リフォームの割合はわずか20%しかないんです!?
耐震リフォームはどうなんだろう?
もう少し積極的に行われている事を願います。